
黒ナンバー取得の費用はいくら?開業費や維持費について解説!
こんにちは。物流に関する知識をまとめたメディア「ピックゴー物流コラム」編集部です。
黒ナンバーとは軽貨物配送業を行う際に使う車両に必要なものです。
この記事では、黒ナンバーを取得するにはどのくらいの費用がかかるのか、開業だけではなく維持費についても詳しくご紹介します。
これから軽貨物配送業を開業したいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。
目次[非表示]
- 1.黒ナンバーとは?
- 1.1.黒ナンバーとは?
- 1.2.黒ナンバーの車種
- 1.3.黒ナンバーの取得方法
- 2.黒ナンバー(軽貨物配送業)の開業費
- 3.黒ナンバー(軽貨物配送業)の維持費
- 4.あまり費用をかけられない方は「ピックゴーカーリース」
黒ナンバーとは?
黒地に黄色い文字があるナンバープレートを見たことがありますか?
これは、一般の軽自動車とは異なる事業用のナンバーです。
そもそも黒ナンバーとはどのようなものなのか、基本的な知識から取得する方法までをご紹介します。
黒ナンバーとは?
黒ナンバーとは、貨物運送を行う際に使用する軽自動車用の事業用ナンバーのことです。
軽貨物配送業を営む際には欠かせないもので、取得が必須になります。
軽自動車の場合、自家用の軽自動車のナンバープレートは黄色ですが、ナンバーは使用目的によって色が異なります。
自家用車のナンバーの色を反転させた黒ナンバーは、事業用として使用される軽バンなどに取り付けられているのが一般的といえるでしょう。
黒ナンバーの車種
黒ナンバーはどの軽自動車でも取得できるわけではなく、『軽貨物車両』であることが条件です。
【軽貨物車両の条件】
- 荷物を積むスペースが0.6平方メートル以上あること
- 人の乗車スペースよりも荷物を積むスペースの方が広いこと
軽貨物車両は、車検証の『用途欄』に『貨物』と記載されています。
- N-VAN(ホンダ)
- エブリィ(スズキ)
- ハイゼットカーゴ(ダイハツ)
- NV100クリッパー(日産)
など、ディーラーでバン登録されているものはそのまま登録できますが、ワゴンRのような乗用が用途の軽車両は、構造変更を行う必要があります。
これから軽貨物配送業用の車両を購入するのであれば、軽バンと呼ばれる車種を購入する方が手間がかかりません。
黒ナンバーの取得方法
黒ナンバーの取得方法は以下の通りです。
- 管轄の運輸支局に必要書類を提出する
- 『事業用自動車等連絡書』(受領印が押印されたもの)を受け取る
- 軽自動車検査協会で手続きを行う
- 『黒ナンバー』と『事業用の車検証』を受け取る
また、必要書類は運輸支局への提出用と軽自動車検査協会への提出用で異なります。
運輸支局への提出書類 |
貨物軽自動車運送事業経営届出書、運賃料金表、事業用自動車等連絡書、車検証(コピー可) |
軽自動車検査協会への提出書類 |
車検証(原本)、印鑑、使用する黄色ナンバープレート2枚、事業用自動車等連絡書、住民票または法人謄本、申請依頼書(※代理人が手続きをする場合) |
軽貨物配送業開業に必要な書類は、国土交通省のホームページからダウンロードすることも可能です。
黒ナンバー(軽貨物配送業)の開業費
軽貨物配送業を開業したいと思った場合に、もっとも気になるのは開業に必要な費用ではないでしょうか?
どのくらいの費用がかかるのかは、開業にあたって押さえておきたい重要なポイントです。
開業費の相場や実際にかかる費用についてご紹介します。
開業費の相場
軽貨物配送業を開業するのに必要な費用は、およそ50万円~200万円ほどといわれています。
ただし、開業時の条件によって必要な費用は異なります。
- 事務所を自宅にする or 賃貸で借りる
- 車両を新車で購入する or リースの利用や中古車を購入する
- 配送に必要な備品をすべて揃える or 荷主や登録先(フランチャイズの場合)が用意してくれる
開業費を占めるのは、主に車両費です。
開業費用を抑えたいという場合は、リース・レンタルや中古車の購入などを検討しましょう。
車両費
開業費の中でもっとも費用がかかるのが車両費です。
軽貨物配送業を開業するうえで必要不可欠なのが、黒ナンバーの軽貨物車両になります。
軽貨物車両は新車で購入すると100万~150万円前後の費用がかかるのが一般的です。
『事業がうまくいくかどうかわからない』『そこまで初期費用をかけられない』など、新車の購入が難しい場合は、車両のリースや中古車の購入を検討することで費用を抑えることができます。
黒ナンバー取得代
黒ナンバーの取得には、約2,500円ほどの費用がかかります。
- 黒ナンバー取得費用:1,500円
- 印鑑証明・住民票:500円前後
- 車庫証明:500円前後
軽貨物配送業の開業の手続き自体には費用がかかりません。
黒ナンバーの取得費用と、必要な公的書類の発行にかかる費用のみが必要です。
手続きを士業の事務所などに依頼する場合は、手数料として5万円以上かかることもあります。
手続き自体は煩雑ではないので、自分で行うのがおすすめです。
黒ナンバー(軽貨物配送業)の維持費
軽貨物配送業を開業し、黒ナンバーの車両を維持するには、開業後にも費用がかかります。
黒ナンバーを所有しているとどんな費用が必要になるのか、6つのカテゴリーに分けてご紹介しましょう。
ガソリン代
軽貨物配送業で絶対に必要になるのが、毎日の業務で使う車両の燃料費です。
軽貨物車両の燃費は格段に上がったといわれますが、特に宅配のように走ったり止まったりを繰り返していると、燃費は下がってしまいます。
また、近年の燃料価格の高騰は、月々の経費を大きく圧迫することが考えられます。
軽貨物配送業には、宅配・チャーター便・スポット便など、いくつかの種類があります。
自分が行おうとしている事業の内容を鑑みて、月にどのくらいのガソリン代がかかるのかを算出することがポイントです。
保険料
黒ナンバーの車両を用いた運送業務を行うためには、自賠責保険(自賠責共済)はもちろん、自動車保険(任意保険)や貨物保険にも加入しなくてはいけません。
一般的に必要とされる保険として
- 自動車保険(対人賠償、対物賠償、人身傷害、車両保険)
- 貨物保険(貨物自体への賠償、運送中の第三者への賠償)
に加入することが求められます。
注意したいのが、自動車保険は自家用車の保険料よりも、事業用車両の保険料の方が2~3割高くなることです。
車両保険の有無やセットする特約によって、自動車保険料は異なります。車両保険は高いですが、補償範囲や自己負担額の設定により、ある程度保険料を抑えることも可能です。
また保険会社によって保険料は個々に違うため、複数の保険会社から見積りを取り、比較することが必要です。
メンテナンス費
黒ナンバーの軽貨物車両を維持するためには、当然メンテナンスが必要です。
- オイル
- タイヤ
- ブレーキパッド
- バッテリー
- ワイパー
などの交換費用がこれに該当します。
軽貨物配送業で使用する車両は、一般の自家用車とは比べ物にならない走行距離であることが特徴です。
特にエンジンオイルの交換は5,000km、タイヤの交換は30,000kmの走行距離を目安に行う必要があります。
行う事業内容によって走行距離は変わってきますが、一般の車両よりも頻繁に行わなければいけないことを覚えておきましょう。
駐車場代
黒ナンバーの車両を維持するためには、車両を保管するための駐車場代が必要になることもあります。
自宅で開業する場合などは、敷地内の車庫をそのまま使用できるため、費用は発生しません。
しかし、月極の駐車場などを利用する場合は、継続的に駐車場代がかかることになります。
特に都市部で開業する場合は、駐車場代が非常に高額になるケースが多いため、あらかじめ開業する場所と、保有する予定の台数分かかる駐車場代をリサーチしておくことがポイントです。
自動車税
黒ナンバーの車両には税金がかかります。
- 自動車税
- 重量税
自動車税は平成27年4月以降に新規検査をした車両については6,000円です。
新規検査から13年が経過すると、経過年数に応じて自動車税は高くなっていきます。
新車を購入する人は問題ありませんが、中古車両を購入する際は、車検だけではなく新規検査をした年や燃料もチェックするポイントとしてください。
車検代
黒ナンバーの軽貨物車両は、2年ごとに車検を受ける必要があります。
一般の自家用車として新車の軽自動車を購入した場合は初回の車検までに3年の期間がありますが、黒ナンバーの場合は2年です。
軽貨物車両の車検にかかる法定費用はおよそ35,000円。
しかし部品の交換・不具合の修理・ディーラーの手数料などを加えると、約100,000円ほど必要と思っておいた方がよいでしょう。
車検は必ず受けなければいけないものですので、2年ごとにかかる経費として計上しておくことが必要です。
あまり費用をかけられない方は「ピックゴーカーリース」
軽貨物配送業を開業するのに不可欠なのが、黒ナンバーです。
黒ナンバーの取得自体にはあまり費用はかかりませんが、開業費用の相場としては50万円~200万円ほどが必要になります。
黒ナンバーの車両を継続して使用するには、車検代や保険、税金などの維持費もかかります。
ピックゴーを運営するCBcloudでは車両販売サービスを提供しています。
メンテナンス費用や税金などの諸費用込みで、月々定額で利用することが可能です。
軽貨物配送業を開業したいけれどあまり費用をかけられない……という方は、ぜひご相談ください。