
トラックの帰り荷を獲得する方法|運送会社が新規顧客を増やして空車回送を減らす実践ガイド
こんにちは。物流に関する知識をまとめたメディア「ピックゴー物流コラム」編集部です。
「行きは積めているのに、帰りは空車のまま…」そんな“空車回送”が続くと、燃料費や人件費はかさみ、1運行あたりの利益はどんどん目減りしていきます。
トラックの帰り荷を確保できるかどうかは、売上を伸ばす以前に「利益を守る」ための大切なテーマです。
とはいえ、帰り荷は探せば見つかるほど簡単ではありません。
条件が合わない、情報が集まらない、荷主から選ばれにくいなど、現場にはつまずきポイントがいくつもあります。
本記事では、トラックの帰り荷を獲得するために必要な準備から、具体的な探し方、営業・紹介で安定化させるコツ、さらに継続受注につなげる運用のポイントまでを、実践的にわかりやすく解説します。
空車回送を減らし、運行効率と粗利を改善したい方は、ぜひ最後までご覧ください。
目次[非表示]
- 1.トラック帰り荷とは?基礎知識と獲得できない原因
- 2.帰り荷獲得の前に整えるべき準備(条件整理と強みの見える化)
- 3.トラック帰り荷の探し方(オンラインでの獲得導線)
- 3.1.「地域×帰り荷」「路線×帰り荷」でのWeb集客とSEOの考え方
- 3.2.問い合わせにつながる自社サイトの必須要素(実績・対応範囲・導線)
- 3.3.Googleビジネスプロフィールで荷主から見つけてもらう
- 4.営業・紹介で帰り荷を安定化させる(新規顧客の獲得)
- 4.1.既存荷主・協力会社から紹介を得る具体策(依頼タイミング・仕組み)
- 4.2.同一エリアのメーカー/卸/倉庫業への提案の組み立て方
- 4.3.見積・提案で差がつくポイント(条件整理、改善提案、リスク説明)
- 5.帰り荷の確度を上げる運用(配車・情報共有・継続化)
- 6.ピックゴーの配送プラットフォームで帰り荷の受注機会を広げる
- 7.まとめ:トラックの帰り荷は「準備×導線×運用」で安定して増やせる
トラック帰り荷とは?基礎知識と獲得できない原因

トラックの「帰り荷」とは、荷物を届けた帰り道に積む荷物のことです。
行き便だけで終わらず、帰り便でも運賃が入るようになるため、1運行あたりの収益を上げやすくなります。
反対に、帰りが空車だと「走っているのに売上が立たない時間」が増え、コストだけが積み上がりがちです。
ここでは、帰り荷に関する基本用語と、なぜ獲得できないのかという原因を初心者向けに整理します。
読み終わるころには「自社で何がボトルネックになっているか」が見えやすくなりますよ。
まずは混同しやすい「帰り荷」と「復荷」の違いから押さえていきましょう!
帰り荷・復荷の違いと、利益に与える影響
最初に整理したいのが、「帰り荷」と「復荷(ふくに)」の違いです。
帰り荷は“帰り便で積む荷物”のこと。復荷は“往復で荷物が確保できている状態”を指す言い方として使われることが多い表現です。
イメージしやすいように、表でまとめます。
用語 | 意味(イメージ) | 収益面のポイント |
|---|---|---|
帰り荷 | 配送後の帰り便で積む荷物 | 空車回送を減らし、運行あたりの利益が上がりやすい |
復荷 | 往復で荷物が確保されている状態 | 収益が安定しやすく、配車計画も組みやすい |
利益への影響はシンプルで、「空で走る距離が減るほど利益が残りやすい」ということです。
燃料代・高速代・人件費など、走れば必ずかかる費用は避けられません。
だからこそ、同じ稼働時間でも“売上が立つ距離”を増やす発想が重要になります。
次は、帰り荷が見つからない理由を3つに分けてスッキリ整理しますね!
帰り荷が見つからない主な理由(情報不足・条件ミスマッチ・信用)
帰り荷が取れない原因は、よくあるパターンに分解できます。代表的なのは次の3つです。
情報不足:案件の情報がそもそも届いていない、探す場所が限られている
条件ミスマッチ:時間・車格・積載量・荷物の種類などが合わない
信用の壁:荷主が「任せて大丈夫?」と不安を感じている
たとえば「この時間までに戻りたい」「冷蔵は不可」「荷待ちが長い現場は避けたい」など、現場の事情は会社ごとにありますよね。
一方、荷主側も「この条件で確実に運べる会社に頼みたい」と考えます。すると、条件が少しズレただけで成立しにくくなるわけです。
また、新規取引ほど信用は厳しく見られがちです。
遅延時の連絡、受領の報告、荷物の扱いなど、基本対応の精度が評価に直結します。
原因が見えてきたところで、次は空車回送が続くと何が起きるのかを具体的に確認していきましょう!
空車回送が続くと起きる課題(粗利低下・配車逼迫・燃料負担)
空車回送が続くと、真っ先に響くのが「粗利」です。売上が増えないのに、燃料代や高速代などのコストは確実に発生します。
資源エネルギー庁が公表している店頭価格データでも、近年はガソリン・軽油が高い水準で推移する局面があり、燃料費の負担が利益を圧迫しやすい状況です。
さらに、利益だけでなく配車にも悪影響が出やすくなります。
空で走る距離が増えると、同じ台数でも「売上につながる稼働」が減ってしまうからです。結果として、こんな連鎖が起こりがちです。
1運行あたりの実入りが減る
埋め合わせで運行を増やそうとして現場が忙しくなる
ドライバー負担が増え、配車が回りにくくなる
断る案件が増えて機会損失につながる
空車回送は「もったいない」で終わる話ではなく、収益と運用の両方をじわじわ苦しくする問題なんですね。
次の章では、帰り荷を獲得する前に“まず整えるべき準備”を、すぐ実践できる形で紹介していきます!
帰り荷獲得の前に整えるべき準備(条件整理と強みの見える化)

前章で「帰り荷が取れない原因」は見えてきましたね。
ここからは、帰り荷を探し始める前にやっておきたい“土台づくり”をまとめます。準備を飛ばすと、せっかく声がかかっても条件が合わずに流れてしまいがち。
逆に言えば、最初に整えるだけで「取りこぼし」がグッと減りますよ。
しかも、トラック運送は利益が厚い業種ではありません。
全日本トラック協会の経営分析では、貨物運送事業の営業損益(率)が0%台と示される年もあり、ムダな回送やミスマッチが痛手になりやすい状況です。
だからこそ「条件を言える状態」と「強みを伝えられる状態」を先に作っていきましょう。
次は、まず“自社の対応条件”をハッキリさせます!
対応エリア/車格/積載条件/時間帯を明確にする
帰り荷獲得の第一歩は、自社の対応条件を“誰が見ても分かる形”にすることです。
頭の中では分かっていても、言語化できていないと案件が来たときに判断が遅れたり、現場が混乱したりしやすくなります。
まずは、次の項目を紙でもメモでもいいので一度書き出してみてください。
対応エリア:どこまで行けるか(県単位・市区町村単位でもOK)
車格:軽、2t、4t、10t、ウイング、箱など
積載条件:パレット可否、フォークの有無、ゲート車の有無
時間帯:出発可能時刻、到着希望、待機できる上限
NG条件:絶対に受けない条件(無理な時間指定、長時間の荷待ちなど)
この整理が効く理由はシンプルで、現場の判断が速くなるから。
加えて、2024年4月以降は自動車運転者の時間外労働に上限(原則年360時間、臨時でも年960時間)があり、ムリな受注が積み重なると運行そのものが回りにくくなります。
条件を先に決めておけば、ムダなやり取りも減って、取れる帰り荷だけをスパッと拾えるようになりますよ。
次は「受けられる荷物・受けられない荷物」をもう一段具体化しましょう!
受けられる荷物・受けられない荷物を言語化する(荷姿・温度帯等)
条件整理で次に大事なのが、「荷物の中身」をはっきりさせることです。
荷主が困るのは、問い合わせてから「それは無理です」と言われるケース。
ここを減らすだけで、信頼も獲得もしやすくなります。
たとえば、こんな観点で“OK/NG”を決めておくとスムーズです。
荷姿:段ボール、パレット、長尺物、精密機器など
温度帯:常温のみ、冷蔵可、冷凍不可…など
取り扱い注意:割れ物、天地無用、高額品
作業条件:手積み手降ろしの可否、人数が必要か
リスク:濡れ厳禁、臭い移りNG、時間厳守の度合い
ここを明確にすると、ミスマッチが減るだけでなく、見積もりや受注判断も速くなります。
「受けられない」を先に言うのは怖い…と感じるかもしれませんが、実は逆。
できることがクリアな会社ほど、頼みやすいんです。
次は、最後の仕上げとして“選ばれる理由”を形にしていきます!
品質・安全・報告体制を“選ばれる理由”として提示する
帰り荷は「安いところが勝つ」と思われがちですが、実際は“安心して任せられるか”がかなり見られています。
そこで効くのが、品質・安全・報告体制の見える化。
派手な実績がなくても、基本対応を整えるだけで選ばれやすくなりますよ。
ポイントは、荷主が不安に思うところを先回りして示すことです。
連絡:遅れそうなときの連絡ルール(誰が・いつ・どう連絡するか)
報告:納品完了の報告方法(写真、受領サイン、到着連絡など)
安全:事故防止の取り組み、教育の実施有無
対応:トラブル時の一次対応の流れ(代替案の出し方も含む)
そして忘れがちなのがコスト面。
燃料費は経営に直結するため、国の統計でもガソリン・軽油などの店頭価格が週次で調査・公表されています。
つまり、ムダな再配達や待機、二度手間を減らせる会社は、それだけで価値があるということ。
品質を言葉にして伝えられれば、「多少条件があってもこの会社に頼みたい」と思ってもらいやすくなります。
準備が整ったら、いよいよ次の章で“帰り荷の具体的な探し方”に進みましょう!
トラック帰り荷の探し方(オンラインでの獲得導線)

前章で条件整理と「選ばれる理由」の準備ができたら、次は“見つけてもらう入口”を作っていきます。
日本では検索エンジンの利用が多く、StatCounterのデータでも日本の検索エンジンシェアはGoogleが約74%を占めています。
つまり、Web上に情報を置くだけでも、帰り荷につながる接点を増やせる可能性があるということ。
ここからは初心者でも取り組みやすいオンライン導線を3つに分けて紹介しますね。
まずは「地域×帰り荷」「路線×帰り荷」で探している荷主に向けた考え方から押さえましょう!
「地域×帰り荷」「路線×帰り荷」でのWeb集客とSEOの考え方
オンライン集客のコツは、検索する人の言葉に合わせることです。
帰り荷を探す荷主は、いきなり会社名ではなく「地域」や「路線」で探すケースが多いので、まずは“組み合わせ”を用意すると効きやすくなります。
たとえば、こんな切り口がスタート地点になりますよ。
地域×帰り荷(例:〇〇市 帰り荷、〇〇県 帰り便)
路線×帰り荷(例:関東→中部 帰り荷、名古屋→大阪 帰り便)
条件×地域(例:4t 帰り荷 〇〇、ウイング 帰り便 〇〇)
ここで覚えておきたいのが、SEOは小手先より「役に立つ内容」が基本だという点。
Googleも“人のためになる、信頼できる内容”を重視する考え方を示しています。
つまり、難しいテクニックより「対応できる条件」「連絡体制」「よくある質問」などを分かりやすくまとめるほうが、結果的に強くなりやすいんです。
次は、検索で見つけてもらったあとに“問い合わせ”まで進めるための自社サイトの作り方を整えましょう!
問い合わせにつながる自社サイトの必須要素(実績・対応範囲・導線)
検索で見つけても、サイトが分かりにくいと荷主はすぐ離れてしまいます。
逆に、必要な情報がサッと見つかるだけで「ここに聞いてみよう」と動いてくれる確率が上がりますよ。
最低限そろえたいのは、このあたりです。
対応範囲:エリア・路線・車格・時間帯(前章で整理した内容をそのまま掲載)
実績:業種や配送例(社名を出せない場合は“業種・距離・車格”だけでもOK)
連絡手段:電話・フォーム・メールのいずれかを分かりやすく配置
導線:「問い合わせはこちら」を各ページに設置し、迷子を作らない
安心材料:報告方法、遅延時の連絡、破損防止の取り組み など
SEOの基本として、ページの題名や説明文を分かりやすくする、内容を整理して読みやすくする、といった考え方はGoogleのSEOスターターガイドでも触れられています。
難しい言葉を増やすより、「何ができる会社か」が一目で伝わる構成にするのが近道ですね。
次は、サイトに加えて“地図で見つけてもらう”強力な入口、Googleビジネスプロフィールを活用していきます!
Googleビジネスプロフィールで荷主から見つけてもらう
「近くで対応できる運送会社を探したい」とき、荷主はGoogle検索やGoogleマップで探すことがあります。
Googleビジネスプロフィールは、登録・管理が無料で、検索やマップ上での見え方を整えられる仕組みです。
さらに、近くの検索は行動につながりやすく、Googleは「スマホで近くのものを検索した人の76%が1日以内に関連する場所を訪れる」というデータも紹介しています。(店舗向けの文脈が中心ですが、「近くで探す」検索が強いのは物流でも同じ発想で活かせます。)
運送会社がまず整えたい項目は次の通りです。
カテゴリ(運送・配送など実態に合うもの)
対応エリアや営業時間(問い合わせ可能時間も含める)
写真(車両、事務所、作業風景など“安心”が伝わるもの)
説明文(対応車格・得意な配送・連絡体制を短く明確に)
Googleは、提供された事業情報をもとに検索やマップで関連性の高いローカル結果を表示すると説明しています。
だからこそ、情報を薄く置くより、前章で作った「条件」と「強み」をそのまま反映するのが一番ラクで効果的なんです。
オンラインの入口が整うと、次は“営業や紹介”で帰り荷を安定させる動きがしやすくなります。
続く章で、オフラインの獲得ルートをつくる考え方を見ていきましょう!
営業・紹介で帰り荷を安定化させる(新規顧客の獲得)

オンラインの入口を整えたら、次は「人づて」で帰り荷を増やす番ですよ。
営業や紹介は、うまく回ると“安定して続く仕事”につながりやすいのが強み。
いきなり大きな提案を狙うより、「帰り便が出るタイミングで声がかかる関係」を増やすのがコツになります。
ここでは、紹介をもらう具体策、同一エリアへの提案の組み立て方、見積・提案で差をつけるポイントを、順番に整理しますね。
まずは、いちばん早く成果が出やすい「紹介」から攻めましょう!
既存荷主・協力会社から紹介を得る具体策(依頼タイミング・仕組み)
紹介は、ゼロから信頼を積み上げなくていい分、帰り荷につながりやすい手段です。
ポイントは「頼むタイミング」と「頼み方」を決めて、仕組みにすること。気合いで毎回お願いするより、型を作ったほうが継続しますよ。
おすすめのタイミングは、この3つです。
納品がうまくいった直後:満足度が高いので話が早い
繁忙期の前:荷主側も“頼れる先”を増やしたい
空車が出る見込みが立ったとき:紹介先に提案しやすい
さらに、「紹介してほしい」を曖昧に言うより、条件を絞ってお願いすると成功率が上がります。
たとえばこんな感じです。
伝える内容 | 例 |
|---|---|
いつ | 「毎週火・木の夕方、関西から関東へ戻る便が出やすいです」 |
どこ | 「大阪市内〜近郊で積める荷物を探しています」 |
どの車 | 「4tウイング/パレットOK」 |
どんな荷 | 「常温の雑貨・資材なら対応できます」 |
そして、紹介を“データ”で管理すると強くなります。
難しい統計は不要で、社内で次の数字を追うだけでも十分客観的ですよ。
紹介依頼数:何社に頼んだか
紹介発生数:実際に紹介が出た件数
成約数:取引につながった件数
平均粗利:紹介案件の利益の平均
数字が見えると「どの取引先に、いつ頼むと強いか」がハッキリします。
紹介の土台ができたら、次は“同じエリア”の企業へ、刺さる提案を組み立てていきましょう!
同一エリアのメーカー/卸/倉庫業への提案の組み立て方
帰り荷は、遠くの会社より「積み地が近い会社」に提案したほうが決まりやすい傾向があります。
理由はシンプルで、積み込みまでの移動が短いほど、荷主にとってもトラック側にとってもムダが減るからですね。
提案の流れは、次の順番にすると初心者でも作りやすいですよ。
①相手の出荷パターンを想像する(何時に出る、どこへ行く、どんな荷物か)
②自社の“空きが出るタイミング”を合わせる(帰り便の曜日・時間帯)
③相手のメリットを短く言う(急ぎ対応、当日対応、柔軟な時間など)
④次の一手を小さくする(まずは単発1回の相談から)
このとき刺さりやすいのが、“言い切れる強み”です。
たとえば、こんな言い方なら相手も判断しやすくなります。
「この曜日の夕方なら、ほぼ毎週トラックを手配できます」
「パレット荷物はスムーズに対応できます」
「納品完了の連絡は到着後すぐ、写真でも送れます」
また、提案先を選ぶときは「当たる確率」を上げたいところ。
下のように、相手を簡単に点数化して並べると営業がラクになります。
観点 | 高いほど有利 |
|---|---|
積み地の近さ | 近い |
出荷の頻度 | 多い |
時間帯の相性 | 合う |
荷物の相性 | 得意分野に近い |
提案の形が見えたら、最後は“見積・提案”で勝ち切る番。
次の小見出しで、差がつくポイントをまとめますね!
見積・提案で差がつくポイント(条件整理、改善提案、リスク説明)
見積は「いくらです」だけで終わらせると、価格勝負になりがちです。
初心者でも差をつけやすいのは、条件を整理して、相手の不安を先につぶすこと。ここができると、多少の価格差があっても選ばれやすくなりますよ。
特に効くのは、この3点です。
条件整理:何が含まれて、何が含まれないかを明確にする
改善提案:相手の手間が減る提案を一つ入れる
リスク説明:起こりうる問題と、対処方法を先に伝える
たとえば条件整理は、見積書の横に“確認欄”を付けるだけでも十分です。
積み込み場所/納品場所
希望時間(幅があるか)
荷物の内容(割れ物・高額品など)
作業条件(手積み手降ろしの有無)
待機の想定(どのくらいまでOKか)
改善提案は難しく考えなくて大丈夫。
「納品完了の連絡を電話+写真にします」みたいに、相手の不安が減る一言が強いんです。リスク説明も同様で、「渋滞で遅れそうな場合は○時までに連絡します」と先に言っておけば、信頼が積み上がります。
ここまでできると、帰り荷は“単発”だけで終わらず、継続につながりやすくなりますよ。
次の章では、獲得した帰り荷の確度をさらに上げるための運用の考え方を見ていきましょう!
帰り荷の確度を上げる運用(配車・情報共有・継続化)

営業や紹介で帰り荷の入口が増えてきたら、次に効くのは「運用の型」です。
ここが整うと、同じ問い合わせ数でも成約率が上がり、継続にもつながりやすくなりますよ。
ポイントは、①事前に“枠”を用意して伝える、②連絡や報告を標準化して安心を作る、③単発で終わらせず次につなぐ、の3つ。
順番に見ていきましょう!
帰り便が出るタイミングでの事前告知と“枠”の売り方
帰り荷は「探してから埋める」より、「先に枠を出しておく」ほうが決まりやすくなります。
荷主側も、急に手配先を探すより“使える枠”が見えているほうが相談しやすいからですね。
まずは、帰り便が出やすい便を“商品”として切り出してみましょう。
例:毎週火・木の夕方「名古屋→大阪」4tウイング
例:平日ほぼ毎日「川崎→埼玉」2t箱(常温のみ)
例:月末に増える「神戸→京都」スポット対応可
そして、告知は難しく考えず「短く・同じ形式」で出すのがコツです。
テンプレを作ると、配車担当の負担も減りますよ。
事前告知テンプレ(例)
便:〇月〇日(〇)
空き:4tウイング 1台
ルート:名古屋市内 積み → 大阪市内 降ろし(周辺相談OK)
時間:積み 16:00〜18:00目安
条件:パレット可/待機は1時間まで
連絡先:電話 or フォーム
この“枠の見える化”ができると、次は「任せても安心」と思ってもらうための標準化が効いてきます。
続けて、荷主が気にするKPIをそろえていきましょう!
荷主が求めるKPI(到着連絡・遅延対応・写真報告)を標準化する
帰り荷は価格だけでなく、「ちゃんと運べるか」が選定の大きな軸になります。
そこで強いのが、連絡と報告の“当たり前”を仕組みにすること。
誰が担当しても同じ品質で動けるようになりますね。
初心者でもすぐ始められるKPI例を、表でまとめます(まずは社内目標として設定するイメージでOKですよ)。
KPI項目 | 目安(例) | 記録のしかた |
|---|---|---|
到着連絡 | 到着後すぐ(例:5分以内を目標) | チャット/電話の時刻を残す |
遅延連絡 | 遅れそうと分かった時点で即連絡 | 「遅延理由・到着見込み」をメモ |
写真報告 | 納品場所・伝票・荷姿など必要分 | 写真を共有フォルダに保存 |
受領確認 | 受領印・サインの有無を明確に | 受領画像 or 記載欄で管理 |
ここで大事なのは、“やったかどうか”を数字で見えるようにすること。
たとえば社内で、こんな指標を毎月出すだけでも立派なデータになります。
到着連絡の実施率(実施件数 ÷ 全配送件数)
写真報告の添付率
遅延時の事前連絡率
クレーム件数(内容も短く記録)
数字があると、改善も説明もしやすくなりますよ。
運用の信頼が上がったら、次は「単発で終わらせない」一工夫を入れていきましょう!
単発→定期へつなげるフォロー(次回提案・改善レポート)
帰り荷は、最初は単発でもOK。
ただ、利益と安定を考えるなら「次もお願いしたい」と思ってもらう動きが大切です。ここで効くのが、配送後のフォローを“型”にしておくこと。
おすすめは、次の2つをセットで行うやり方です。
次回提案:同じルート・近い時間帯で、次に空きそうな枠を提示する
改善メモ:今回の良かった点・詰まった点を短く共有する(長文は不要)
たとえば、納品後の連絡をこうしておくと、次の相談が入りやすくなります。
フォロー文(例)
「本日はご依頼ありがとうございました。
納品完了しました(写真添付)。
次回、同ルートの帰り便が〇曜夕方に出やすいので、同条件で必要があれば早めに枠を押さえられます。
今回、積み込みが混みやすかったため、次回は〇時台がスムーズかもしれません。」
この一文で「次が頼みやすい」「改善してくれる」という印象が残ります。
小さな積み重ねが、定期化の最短ルートですよ。
運用が回り始めると、次は「もっと早く、もっと確実に」帰り荷の機会を広げたくなるはず。
続く章では、配送プラットフォームを活用して受注の窓口を広げる考え方に進みます!
ピックゴーの配送プラットフォームで帰り荷の受注機会を広げる

ここまでで、帰り荷を増やすための「準備」「獲得導線」「運用の型」は整ってきましたね。
次にやりたいのは、“案件の入口”をもう1つ増やして、空き稼働を売上に変えるルートを持つこと。
そこで活用したいのが、一般貨物の運送会社向けに協力会社を募集しているピックゴーの配送プラットフォームです。
ピックゴーは、全国13万件以上の荷主企業が登録する配送プラットフォーム。
さらに、初期費用・月額費用は不要でスタートできます。
申請後は最短当日から運行可能なので、「空車が出た日だけ」「戻り便が空きそうな週だけ」でも始めやすいのが強みですよ。
まずは、帰り荷対策として効く理由を3つに分けて見ていきましょう!
スポット案件で空き稼働を埋め、空車回送を減らす
帰り荷の悩みは、予定していなかったスキマが突然生まれること。
そんなときにスポット案件を取り込めると、空車回送を減らしやすくなります。
ピックゴーなら、条件に合う案件へエントリーして受注を狙えるため、空きが出たタイミングでも動きやすくなります。
実際に、空車の割合が高かった運行が、稼働率90%超まで改善したケースもあります。
戻り便の空きを「仕方ない」で終わらせず、売上に変える動きが取りやすくなるのがポイントですね。
次は「埋める」だけでなく、受注の幅を広げる考え方に進みましょう!
条件に合う案件を取り込みやすくし、受注の幅を広げる考え方
帰り荷が安定しない大きな原因は、条件のミスマッチでした。
ピックゴーは案件数が多いぶん、自社の車格・エリア・時間帯に合わせて選びやすいのが特徴です。
さらにピックゴーは、荷主と協力会社をつなぐ仕組みを通じて中間コストを抑え、協力会社側の収益性を高めやすい設計を目指しています。
結果として、高単価の案件を狙う余地も広がりますよ。
続いて、案件が増えても現場が回るように「運用負担を軽くする」視点を押さえます!
案件管理や支払いなど、運用負担を軽減するポイント
帰り荷を増やすほど、電話確認や調整、請求といった事務が増えやすくなります。
ピックゴーは、案件管理をシンプルに進められる仕組みを用意しているうえ、24時間365日・総勢50名のサポート体制で運用を後押しします。
初めての取り組みでも、無理なく続けやすくなりますよ。
また、コース単価が平均1.5倍になったケースもあり、「稼働を埋める」だけでなく「単価も見直す」方向での改善も狙えます。
帰り荷の受注機会を増やしたい一般貨物の運送会社は、ピックゴーのトラック協力会社登録ページから登録を進めてみてください。
まとめ:トラックの帰り荷は「準備×導線×運用」で安定して増やせる

トラックの帰り荷は、運や気合いで探すほどブレやすいもの。
だからこそ本記事では「条件を整える→見つけてもらう→運用で信頼を積む」という流れで、帰り荷を“仕組み”にする考え方を紹介してきました。
空車回送が減れば、同じ稼働でも粗利が残りやすくなり、配車も回しやすくなりますよ。
重要ポイントはこの3つです。
条件整理:対応エリア・車格・積載条件・時間帯・NG条件を言葉にして、ミスマッチを減らす
獲得導線:「地域×帰り荷」「路線×帰り荷」で検索される前提で、サイトやGoogleビジネスプロフィールを整える
運用の型化:枠の事前告知、到着連絡・遅延連絡・写真報告を標準化して「任せやすさ」を作る
そして、帰り便の空きが読みにくい日や、スポットで稼働を埋めたい場面では、ピックゴーの配送プラットフォームが強い味方になります。
協力会社として登録しておけば、空き稼働を売上に変えるチャンスが広がります。
帰り荷を増やして利益体質に変えたい一般貨物の運送会社は、協力会社登録ページをチェックしてみてください。

