
物流アウトソーシングとは?委託できる業務・費用相場・失敗しない選び方をチェックリストで解説
物流業務は、入庫・保管・在庫管理・出荷・配送手配・返品対応まで幅広く、事業が成長するほど社内だけで対応する負担が大きくなります。
特に、出荷件数の増加、繁忙期対応、人手不足、配送コストの上昇などに悩む企業にとって、物流アウトソーシングは有効な選択肢のひとつです。
この記事では、物流アウトソーシングの基本から、委託できる業務、費用相場、3PLや発送代行との違い、委託先の選び方までわかりやすく解説します。
目次[非表示]
- 1.物流アウトソーシングの基礎知識
- 2.発送代行・3PL・フルフィルメントとの違い
- 2.1.発送代行との違い
- 2.2.物流アウトソーシングとの違い
- 2.3.3PL物流との違い
- 2.4.フルフィルメントとの違い
- 3.委託できる物流業務
- 3.1.入庫・保管
- 3.2.在庫管理
- 3.3.出荷(ピッキング・梱包・出庫)
- 3.4.配送手配・配送品質
- 3.5.返品・交換
- 4.【1分診断】自社が外注すべき領域が分かるチェック表
- 5.物流アウトソーシングの種類
- 5.1.倉庫業務のみを委託するケース
- 5.2.出荷業務のみを委託するケース
- 5.3.配送手配のみを委託するケース
- 5.4.フルフィルメントを一括委託するケース
- 5.5.3PL物流として設計・改善まで任せるケース
- 6.配送手配のアウトソーシングならピックゴーの活用もおすすめ
- 7.物流アウトソーシングの費用相場と料金体系
- 7.1.料金体系の代表例
- 7.2.見積で確認すべき基本項目
- 7.3.見落としがちな例外課金
- 7.4.見えないコストまで含めて比較する重要性
- 8.物流アウトソーシングのメリット
- 8.1.コスト構造を最適化しやすい
- 8.2.物流品質とスピードを改善しやすい
- 8.3.繁閑差に対応しやすい
- 8.4.自社のコア業務に集中しやすい
- 9.物流アウトソーシングのデメリットとリスク
- 9.1.委託先依存で変更コストが上がる
- 9.2.情報共有不足で品質が落ちる
- 9.3.委託範囲が曖昧で対象外対応が増える
- 10.よくある失敗例と回避策
- 10.1.丸投げして結局改善しないケース
- 10.2.コストだけで選んでクレームが増えるケース
- 10.3.契約が弱く責任の押し付け合いになるケース
- 11.物流アウトソーシング会社の選び方チェックリスト
- 11.1.商材・温度帯・サイズへの対応可否を確認する
- 11.2.実績の見方を確認する
- 11.3.品質体制を確認する
- 11.4.システム連携のしやすさを確認する
- 11.5.料金の透明性を確認する
- 11.6.セキュリティ・ガバナンスを確認する
- 12.導入の流れ
- 12.1.問い合わせから要件整理までの流れ
- 12.2.見積比較から契約までの流れ
- 12.3.稼働前に整備したいこと
- 12.4.導入後に見直したいポイント
- 13.契約前に必ず確認したいポイント
- 13.1.委託範囲を明確にする
- 13.2.例外対応のルールを決める
- 13.3.責任範囲と補償範囲を確認する
- 13.4.運用変更時の対応を確認する
- 14.物流アウトソーシングに関するよくある質問
- 14.1.物流アウトソーシングとは何ですか?
- 14.2.3PL物流とはどう違いますか?
- 14.3.物流サービスとして何を委託できますか?
- 14.4.費用はどのように決まりますか?
- 15.物流アウトソーシングを上手に活用して物流業務を最適化しよう
物流アウトソーシングの基礎知識
物流アウトソーシングとは、自社で行っている物流業務の一部または全部を外部の専門会社に委託することです。まずは、基本的な意味や注目される背景を整理しておきましょう。
物流アウトソーシングとは?
物流アウトソーシングとは、商品の入庫、保管、在庫管理、ピッキング、梱包、出荷、配送手配、返品対応などの物流業務を外部企業に任せることです。
すべての業務を一括で委託するケースもあれば、配送手配だけ、倉庫業務だけ、繁忙期だけといった形で部分的に委託するケースもあります。
自社の課題に合わせて委託範囲を調整できる点が、物流アウトソーシングの大きな特徴です。
物流アウトソーシングが注目される理由
物流アウトソーシングが注目されている背景には、人手不足、配送コストの上昇、出荷件数の増加、EC市場の拡大などがあります。
物流業務は、売上が伸びるほど作業量も増えやすい領域です。注文が増えること自体は良いことですが、現場の人員や保管スペース、配送手配が追いつかなくなると、遅延や誤出荷、クレームにつながる可能性があります。
そのため、物流の専門会社を活用し、安定した運用体制を整える企業が増えています。
物流サービスとしてアウトソーシングを活用する考え方
物流アウトソーシングは、単に作業を外に出すだけではありません。
自社に足りない物流機能を外部サービスで補い、より安定した出荷体制や配送体制をつくるための手段です。
たとえば、倉庫管理は自社で行い、配送手配だけを外部サービスで効率化する方法もあります。反対に、入庫から出荷までを一括で委託し、社内は商品企画や販売活動に集中する方法もあります。
大切なのは、自社の物流課題に合わせて、どの業務を外部化すべきかを見極めることです。
発送代行・3PL・フルフィルメントとの違い
物流アウトソーシングと似た言葉に、発送代行、3PL、フルフィルメントがあります。いずれも物流業務を外部に任せる考え方ですが、対象範囲や役割が少しずつ異なります。
発送代行との違い
発送代行は、主に商品の発送作業を外部に委託するサービスです。
一般的には、商品の保管、ピッキング、梱包、出荷作業を代行してもらうケースが多く、EC事業者や通販事業者でよく活用されています。
物流アウトソーシングの中でも、出荷作業に近い領域を委託するものが発送代行と考えるとわかりやすいでしょう。
物流アウトソーシングとの違い
物流アウトソーシングは、発送代行よりも広い概念です。
発送作業だけでなく、入庫、保管、在庫管理、配送手配、返品対応、物流改善まで含めて外部に委託する場合もあります。
つまり、発送代行は物流アウトソーシングの一部であり、物流アウトソーシングはより広い範囲を指す言葉です。
3PL物流との違い
3PL物流は、物流業務の実行だけでなく、物流戦略の設計や改善提案まで含めて外部企業に任せる考え方です。
倉庫作業や配送だけを委託するのではなく、物流全体をどう効率化するか、どのような仕組みにすべきかまで含めて支援する点が特徴です。
物流アウトソーシングの中でも、より包括的で戦略的な委託形態が3PLといえます。
▹3PLとは?導入のメリット・デメリット、事業者に依頼する際のポイント
フルフィルメントとの違い
フルフィルメントは、主にEC領域で使われる言葉で、受注から出荷、配送、返品、顧客対応までを含む広い業務を指します。
単なる出荷作業だけでなく、購入後の顧客体験まで含めて支援する点が特徴です。
EC事業では、配送スピードや梱包品質、返品対応の良し悪しがリピート率にも関わるため、フルフィルメントの重要性が高まっています。
委託できる物流業務

物流アウトソーシングでは、倉庫内作業から配送手配まで、さまざまな業務を委託できます。ここでは、代表的な委託業務を紹介します。
入庫・保管
商品を倉庫に受け入れ、所定の場所で保管する業務です。
入庫時には、数量確認や外装確認、商品情報の登録などを行います。保管では、商品のサイズ、重量、温度帯、出荷頻度などに応じた管理が必要です。
自社で保管スペースを確保するのが難しい場合や、出荷量が増えてきた場合に委託しやすい領域です。
在庫管理
在庫管理では、商品の在庫数、保管場所、入出庫履歴、欠品リスクなどを管理します。
在庫数が正確に把握できていないと、欠品や過剰在庫、誤出荷につながります。
委託先のシステムを活用することで、在庫状況を可視化しやすくなる場合もあります。
出荷(ピッキング・梱包・出庫)
注文内容に応じて商品を取り出し、梱包して出荷する業務です。
ピッキングミスや梱包不備は、顧客満足度に直結します。そのため、出荷精度や梱包ルール、出荷締め時間などを事前に確認しておくことが重要です。
出荷件数が増え、社内作業が追いつかなくなってきた企業にとって、委託効果が出やすい領域です。
配送手配・配送品質
配送手配では、荷物の内容、納品先、希望納期に合わせて配送会社や配送手段を選定します。
配送品質は、納品スピード、破損リスク、追跡可否、緊急対応力などに関わります。
倉庫業務を自社で行っている企業でも、配送手配だけを外部サービスで効率化することは可能です。
特に、急な配送依頼やスポット便、チャーター便が発生しやすい企業では、配送手配の仕組み化が重要になります。
返品・交換
返品・交換対応では、返送品の受け取り、状態確認、再入庫、廃棄、交換品の出荷などを行います。
返品対応のルールが曖昧だと、在庫差異や顧客対応の遅れにつながります。
事前に、返品可否、検品基準、再販売可否、処分方法などを決めておくことが大切です。
【1分診断】自社が外注すべき領域が分かるチェック表
物流アウトソーシングを検討する際は、いきなり全業務を外注するのではなく、自社の負担が大きい領域から見直すのがおすすめです。以下の項目に当てはまる場合は、外注を検討する余地があります。
物流アウトソーシングが向いている企業の特徴
以下に当てはまる企業は、物流アウトソーシングとの相性が良い可能性があります。
チェック項目 | 外注を検討したい領域 |
|---|---|
出荷件数が増えて社内作業が追いつかない | 出荷作業・梱包 |
倉庫スペースが足りない | 保管・在庫管理 |
誤出荷や出荷遅延が増えている | ピッキング・出荷管理 |
繁忙期だけ人手が足りない | 繁忙期対応・スポット委託 |
急な配送依頼が多い | 配送手配 |
返品対応に時間がかかっている | 返品・交換対応 |
物流管理に社内リソースを取られている | 3PL・フルフィルメント |
すべてに当てはまらなくても、一部の業務だけ外注することで現場負担を軽減できる場合があります。
逆に、外注が難しい・設計が必要なケース
一方で、以下のようなケースでは、外注前の設計が重要です。
ケース | 注意点 |
|---|---|
商品ごとの取り扱いルールが複雑 | 作業マニュアルの整備が必要 |
例外対応が多い | 委託範囲と追加費用の確認が必要 |
在庫情報が整理されていない | システム連携やデータ整備が必要 |
出荷締め時間が厳しい | 委託先の対応時間を確認する |
高額品・機密品を扱う | セキュリティ体制の確認が必要 |
外注が難しいというより、事前準備なしで委託するとトラブルが起きやすいと考えるべきです。
物流アウトソーシングの種類
物流アウトソーシングには、部分的に委託する方法から、物流全体を一括で任せる方法まであります。自社の課題に合わせて、適切な形を選ぶことが大切です。
倉庫業務のみを委託するケース
商品の入庫、保管、在庫管理など、倉庫内の業務を委託するケースです。
自社で保管スペースを持つ必要がなくなるため、固定費の削減やスペース不足の解消につながります。
ただし、出荷ルールや在庫連携が曖昧だと、運用開始後に混乱しやすいため注意が必要です。
出荷業務のみを委託するケース
ピッキング、梱包、出庫など、注文後の出荷作業を委託するケースです。
ECや通販など、出荷件数が多い企業に向いています。
出荷精度、梱包品質、出荷締め時間、同梱物対応などを事前に確認しておくことが重要です。
配送手配のみを委託するケース
倉庫作業は自社で行い、配送手配だけを外部サービスに任せるケースです。
たとえば、急な配送依頼、チャーター便、当日配送、複数拠点への納品などが多い企業では、配送手配の外部化によって担当者の負担を減らしやすくなります。
配送会社を毎回探す手間を減らし、必要なタイミングで配送手段を確保しやすくなる点がメリットです。
フルフィルメントを一括委託するケース
受注後の出荷、配送、返品対応、顧客対応までをまとめて委託するケースです。
EC事業では、物流品質が顧客満足度に直結します。そのため、出荷スピードや梱包品質、返品対応まで一貫して整えたい企業に向いています。
3PL物流として設計・改善まで任せるケース
3PL物流では、単なる作業委託ではなく、物流全体の設計や改善まで任せます。
拠点配置、配送ルート、在庫配置、業務フロー、コスト改善などを含めて見直したい企業に向いています。
物流を経営課題として改善したい場合は、3PLの活用を検討するとよいでしょう。
配送手配のアウトソーシングならピックゴーの活用もおすすめ
物流アウトソーシングというと、倉庫や出荷作業をまとめて外注するイメージが強いかもしれません。しかし、実際には配送手配だけを外部サービスで効率化する方法もあります。
急な配送・スポット配送の手配はピックゴーで効率化できる
配送手配に課題がある場合は、ピックゴーの活用もおすすめです。
ピックゴーでは、急な配送依頼やスポット配送、チャーター便など、必要なタイミングに合わせた配送手配をサポートしています。
たとえば、以下のような場面で活用できます。
よくある課題 | ピックゴーでできること |
|---|---|
急な納品が発生した | 最短30分集荷で配送手配が可能 |
いつもの配送会社で対応できない | 条件に合う配送パートナーを探しやすい |
チャーター便を手配したい | 軽貨物から一般貨物まで相談できる |
配送手配の電話や確認作業が負担 | Web上で配送依頼を進められる |
繁忙期だけ配送手段を増やしたい | 必要なときだけスポットで活用できる |
倉庫業務までは外注しなくても、配送手配を効率化するだけで、現場の負担や納品遅延リスクを減らせる場合があります。
まずはアカウント登録をしておくことで、急な配送が必要になったときにもスムーズに手配しやすくなります。配送の選択肢を広げたい企業は、ピックゴーのアカウント登録をご検討ください。
物流アウトソーシングの費用相場と料金体系
物流アウトソーシングの費用は、委託する業務範囲、商品サイズ、出荷件数、保管量、温度帯、システム連携の有無などによって変わります。単価だけでなく、トータルコストで比較することが重要です。
料金体系の代表例
物流アウトソーシングの料金は、主に以下のような項目で構成されます。
費用項目 | 内容 |
|---|---|
初期費用 | 導入設定、システム連携、運用設計など |
システム利用料 | 在庫管理システムや受注連携システムの利用料 |
保管料 | 倉庫スペースやパレット単位で発生する費用 |
入庫料 | 商品を倉庫に受け入れる際の作業費 |
検品料 | 数量確認、外装確認、動作確認などの費用 |
ピッキング料 | 注文内容に応じて商品を取り出す作業費 |
梱包料 | 梱包作業や資材にかかる費用 |
配送料 | 配送会社や配送距離、荷物サイズに応じた費用 |
返品対応費 | 返品品の受け取り、検品、再入庫などの費用 |
一般的には、固定費と従量課金が組み合わさることが多いです。
見積で確認すべき基本項目
見積を比較する際は、以下の項目を確認しましょう。
確認項目 | 見るべきポイント |
|---|---|
保管料 | 坪単位、パレット単位、棚単位などの計算方法 |
作業単価 | 入庫、検品、ピッキング、梱包の単価 |
配送料 | サイズ別、地域別、配送方法別の料金 |
システム費用 | 月額費用や連携費用の有無 |
最低料金 | 月間最低利用料があるか |
契約期間 | 短期契約や途中解約が可能か |
追加費用 | 例外対応や繁忙期料金の有無 |
安く見える見積でも、追加費用が多いと総額が高くなることがあります。
見落としがちな例外課金
物流アウトソーシングでは、通常作業以外の対応に追加費用が発生することがあります。
たとえば、ギフト包装、チラシ同梱、特殊梱包、返品検品、長期保管、緊急出荷、休日対応、棚卸しなどです。
自社では当たり前に行っていた作業でも、外部委託では別料金になることがあります。契約前に、どこまでが基本料金に含まれるのか確認しておきましょう。
見えないコストまで含めて比較する重要性
費用を比較するときは、作業単価だけで判断しないことが大切です。
誤出荷が多い、問い合わせ対応が遅い、配送遅延が起きやすい場合、結果的に顧客対応や再発送のコストが増えてしまいます。
物流アウトソーシングでは、料金の安さだけでなく、品質、対応スピード、柔軟性、システム連携、改善提案力まで含めて比較しましょう。
物流アウトソーシングのメリット
物流アウトソーシングには、コスト削減だけでなく、品質改善や業務効率化などのメリットがあります。ここでは主なメリットを紹介します。
コスト構造を最適化しやすい
自社で倉庫、人員、設備を抱える場合、出荷量が少ない時期でも固定費が発生します。
物流アウトソーシングを活用すると、出荷量や保管量に応じた費用にしやすくなり、コスト構造を見直しやすくなります。
特に、繁閑差が大きい企業では、必要な分だけ外部リソースを活用できる点がメリットです。
物流品質とスピードを改善しやすい
物流の専門会社は、倉庫管理や出荷作業、配送手配のノウハウを持っています。
自社だけでは改善しにくかった出荷精度やリードタイムを見直せる可能性があります。
配送品質や出荷スピードが安定すると、顧客満足度の向上にもつながります。
繁閑差に対応しやすい
セール時期、キャンペーン、年末年始、季節商材など、物流量が一時的に増える場面は少なくありません。
自社だけで繁忙期に合わせて人員を確保するのは大きな負担です。
物流アウトソーシングを活用すれば、繁忙期だけ委託量を増やすなど、柔軟な対応がしやすくなります。
自社のコア業務に集中しやすい
物流業務に多くの時間を取られると、商品企画、営業、マーケティング、顧客対応などに十分なリソースを割けなくなります。
物流アウトソーシングによって現場作業の負担を減らせれば、自社が本来注力すべき業務に集中しやすくなります。
物流アウトソーシングのデメリットとリスク
物流アウトソーシングには多くのメリットがありますが、委託すれば必ずうまくいくわけではありません。リスクを理解したうえで、事前に対策しておくことが大切です。
委託先依存で変更コストが上がる
物流業務を外部に任せすぎると、委託先を変更しにくくなる場合があります。
システム連携、在庫移管、業務ルールの再設計などが必要になり、切り替えコストが高くなることもあります。
そのため、契約前にデータの管理方法や解約時の対応も確認しておきましょう。
情報共有不足で品質が落ちる
商品ごとの取り扱いルールや梱包ルールが正しく共有されていないと、誤出荷や破損、クレームにつながります。
委託先に任せるだけでなく、マニュアルや運用ルールを整備し、定期的に情報共有することが重要です。
委託範囲が曖昧で対象外対応が増える
契約時に委託範囲が曖昧なままだと、運用開始後に「それは対応範囲外です」と言われるケースがあります。
例外対応や緊急対応が多い企業ほど、基本対応と追加対応の線引きを明確にしておく必要があります。
よくある失敗例と回避策
物流アウトソーシングで失敗しないためには、よくあるトラブルを事前に知っておくことが大切です。ここでは代表的な失敗例と回避策を紹介します。
丸投げして結局改善しないケース
委託先にすべて任せれば改善すると思っていると、期待した効果が出ないことがあります。
物流アウトソーシングは、委託先と一緒に運用をつくるものです。
回避するには、課題、目標、KPI、報告頻度を事前に決めておきましょう。
コストだけで選んでクレームが増えるケース
料金の安さだけで委託先を選ぶと、出荷ミスや配送遅延、問い合わせ対応の遅れが発生することがあります。
物流品質が落ちると、顧客満足度やリピート率にも影響します。
費用だけでなく、実績、対応範囲、品質管理体制まで確認することが大切です。
契約が弱く責任の押し付け合いになるケース
破損、紛失、誤出荷、納品遅延が起きた際に、責任範囲が曖昧だとトラブルになります。
契約前に、補償範囲、報告フロー、再発防止策、例外時の対応を確認しておきましょう。
物流アウトソーシング会社の選び方チェックリスト
物流アウトソーシング会社を選ぶ際は、自社の商材や出荷条件に合っているかを確認する必要があります。以下のポイントをチェックしておきましょう。
商材・温度帯・サイズへの対応可否を確認する
常温品、冷蔵品、冷凍品、大型品、高額品、壊れやすい商品など、商材によって必要な保管・配送体制は異なります。
自社の商品に対応できるか、過去に類似商材の実績があるかを確認しましょう。
実績の見方を確認する
「実績が豊富」といっても、自社と近い業界・商材・出荷規模での実績があるかが重要です。
月間出荷件数、対応エリア、繁忙期対応、BtoB・BtoCの対応可否などを確認しましょう。
品質体制を確認する
誤出荷防止の仕組み、検品体制、作業マニュアル、教育体制、問い合わせ対応フローなどを確認します。
物流品質は、委託後の顧客満足度に直結します。
システム連携のしやすさを確認する
受注管理システム、在庫管理システム、ECカート、基幹システムなどと連携できるか確認しましょう。
手作業でのデータ連携が多いと、ミスや作業負担が増える可能性があります。
料金の透明性を確認する
基本料金、作業単価、配送料、追加費用、最低利用料などが明確か確認しましょう。
見積項目がわかりにくい場合は、運用開始後に想定外の費用が発生することがあります。
セキュリティ・ガバナンスを確認する
顧客情報や出荷情報を扱うため、セキュリティ体制も重要です。
情報管理ルール、アクセス権限、個人情報の取り扱い、事故発生時の報告体制を確認しておきましょう。
導入の流れ
物流アウトソーシングを導入する際は、問い合わせ後すぐに委託するのではなく、要件整理、見積比較、契約、稼働準備の順に進めるのが一般的です。
問い合わせから要件整理までの流れ
まずは、現在の物流課題を整理します。
出荷件数、商品数、保管量、配送先、出荷頻度、繁忙期、返品件数などを把握しておくと、委託先との相談がスムーズです。
あわせて、何を外注したいのか、何を自社に残すのかも整理しておきましょう。
見積比較から契約までの流れ
複数社に見積を依頼し、料金、対応範囲、品質体制、システム連携、契約条件を比較します。
見積金額だけでなく、対応の柔軟性や運用開始後のサポート体制も確認しましょう。
契約前には、委託範囲、追加費用、補償範囲、解約条件を明確にしておくことが重要です。
稼働前に整備したいこと
稼働前には、商品マスタ、在庫データ、出荷ルール、梱包ルール、返品ルールを整備します。
また、社内担当者と委託先の連絡フローも決めておきましょう。
運用開始直後はトラブルが起きやすいため、初期対応体制を厚めにしておくと安心です。
導入後に見直したいポイント
導入後は、出荷ミス、配送遅延、返品率、問い合わせ件数、物流コストなどを定期的に確認します。
物流アウトソーシングは、導入して終わりではありません。
運用データをもとに改善を続けることで、より効果を高めやすくなります。
契約前に必ず確認したいポイント
物流アウトソーシングでは、契約内容が運用の安定性に大きく関わります。後からトラブルにならないよう、契約前に重要項目を確認しておきましょう。
委託範囲を明確にする
どの業務を委託し、どの業務を自社で行うのかを明確にします。
入庫、保管、検品、ピッキング、梱包、出荷、配送手配、返品対応など、業務ごとに対応範囲を確認しましょう。
例外対応のルールを決める
緊急出荷、特殊梱包、同梱物変更、返品検品、休日対応など、通常業務以外の対応ルールを決めておきます。
例外対応が多い企業ほど、追加費用や依頼期限を事前に確認しておくことが大切です。
責任範囲と補償範囲を確認する
破損、紛失、誤出荷、納品遅延が発生した場合の責任範囲を確認します。
補償対象、補償上限、報告期限、再発防止策まで決めておくと、トラブル時の対応がスムーズです。
運用変更時の対応を確認する
商品数の増加、出荷件数の変動、配送先の追加、システム変更などがあった場合に、どこまで対応できるか確認しましょう。
事業成長に合わせて柔軟に対応できる委託先を選ぶことが重要です。
物流アウトソーシングに関するよくある質問
最後に、物流アウトソーシングに関するよくある質問に回答します。
物流アウトソーシングとは何ですか?
物流アウトソーシングとは、入庫、保管、在庫管理、出荷、配送手配、返品対応などの物流業務を外部企業に委託することです。
一部業務だけを委託することも、物流全体を一括で委託することもできます。
3PL物流とはどう違いますか?
3PL物流は、物流業務の実行だけでなく、物流戦略の設計や改善提案まで含めて外部企業に任せる考え方です。
物流アウトソーシングの中でも、より包括的で戦略的な委託形態といえます。
物流サービスとして何を委託できますか?
入庫、保管、在庫管理、ピッキング、梱包、出荷、配送手配、返品対応などを委託できます。
企業によっては、倉庫業務は自社で行い、配送手配だけを外部サービスで効率化するケースもあります。
費用はどのように決まりますか?
費用は、保管量、商品サイズ、出荷件数、作業内容、配送距離、温度帯、システム連携の有無などによって決まります。
見積を比較する際は、基本料金だけでなく、追加費用や例外対応費も含めて確認しましょう。
物流アウトソーシングを上手に活用して物流業務を最適化しよう
物流アウトソーシングは、物流業務の負担を減らし、品質やスピードを改善するための有効な手段です。
ただし、すべての業務を一括で外注すればよいわけではありません。倉庫業務、出荷作業、配送手配、返品対応など、自社のどこに課題があるのかを整理し、必要な領域から外部サービスを活用することが大切です。
特に、急な配送依頼やスポット配送、チャーター便の手配に課題がある場合は、配送手配の仕組み化から始めるのもひとつの方法です。
ピックゴーでは、必要なときに配送を手配しやすい環境を整えています。配送の選択肢を広げたい方は、まずはアカウント登録をご検討ください。

