
軽貨物運送業の開業方法|個人事業主に必要な手続き・費用・黒ナンバーを解説
物流に関する知識をまとめたメディア「ピックゴー物流コラム」編集部です。
軽バンや軽トラックを使って荷物を運ぶ「軽貨物ドライバー」は、個人事業主として独立・開業できる仕事のひとつです。
一方で、車両を用意すればすぐに仕事を始められるわけではありません。
貨物軽自動車運送事業の届出や黒ナンバーの取得に加え、2025年4月からは貨物軽自動車安全管理者の選任など、安全対策に関する新しいルールも始まっています。
この記事では、これから個人事業主として軽貨物運送業を始めたい方に向けて、開業に必要な準備や手続き、費用、開業後の仕事の探し方まで、ピックゴー物流コラム編集部がわかりやすく解説します。
※本記事は2026年9月時点の情報をもとに作成しています。制度や必要書類は変更される可能性があるため、実際に手続きを行う際は管轄する運輸支局などで最新情報をご確認ください。
目次[非表示]
- 1.軽貨物運送業とは?
- 2.軽貨物運送業を開業するまでの流れ
- 2.1.軽貨物車両を用意する
- 2.2.軽貨物車両を探すなら「クロッキー」
- 2.3.営業所や車庫を決める
- 2.4.運輸支局へ貨物軽自動車運送事業の届出をする
- 2.5.軽自動車検査協会で黒ナンバーを取得する
- 2.6.自動車保険を準備する
- 3.2025年4月から軽貨物ドライバーの安全対策が強化
- 4.個人事業主として開業届を提出する
- 5.軽貨物運送業の開業にはどんな費用がかかる?
- 6.軽貨物運送業を開業したら仕事の取り方も考えよう
- 7.軽貨物ドライバーとして開業するならピックゴーに登録
- 7.1.登録無料で配送案件を探せる
- 8.まとめ|軽貨物運送業の開業は車両・黒ナンバー・安全管理まで準備しよう
軽貨物運送業とは?
軽貨物運送業とは、軽バンや軽トラック、軽乗用車などの軽自動車を使い、荷主から運賃を受け取って荷物を運ぶ事業です。正式には「貨物軽自動車運送事業」といいます。
一般貨物自動車運送事業とは異なり、貨物軽自動車運送事業を始めるために必要なのは「許可」ではなく「届出」です。
そのため、個人事業主として配送の仕事を始めたい方にとって比較的参入しやすい事業ですが、営業所や車庫などの要件を満たし、必要な手続きを済ませる必要があります。
軽貨物運送業を開業するまでの流れ
軽貨物ドライバーとして独立する場合は、車両や車庫の準備から始め、運輸支局への届出、黒ナンバーの取得、安全管理体制の整備へと進めていきます。
ここからは、開業までの流れを順番に見ていきましょう。
軽貨物車両を用意する
まずは配送に使用する軽バンや軽トラックなどの車両を用意します。
主な方法は次の3つです。
新車を購入する
中古車を購入する
リース・レンタルを利用する
どの方法が適しているかは、開業時に用意できる資金や、今後どのくらいの期間ドライバーとして働く予定なのかによって変わります。
車両価格だけで判断するのではなく、車検や整備、タイヤ・オイルなどの消耗品まで含めて費用を考えておきましょう。
なお、有償で荷物を配送する際には事業用の車両が必要です。レンタルなどを利用する場合も、配送業務に使用できる車両かどうかを事前に確認しましょう。
関連記事:軽貨物車をレンタルする料金相場は?1日・1ヶ月利用と黒ナンバー車が必要な場合を解説
軽貨物車両を探すなら「クロッキー」
私たちピックゴーでは、軽貨物ドライバー向けに軽貨物専門の中古車販売サービス「クロッキー」を提供しています。
軽貨物用途の中古車を専門に取り扱っているため、これから配送用の車両を準備したい方は、車両探しの選択肢として活用できます。
まだ車両を持っていない方は、開業準備とあわせて早めに車両を探しておくとスムーズです。
営業所や車庫を決める
車両とあわせて、営業所や車庫も準備します。
個人事業主の場合、自宅を営業所や休憩・睡眠施設として使用することも可能です。
車庫は原則として営業所に併設する必要があります。併設できない場合は、営業所から2km以内に設けることなどの基準があります。
また、車庫には使用する車両を収容できる十分なスペースが必要です。
月極駐車場などを契約する場合は、契約後に要件を満たしていないことが判明しないよう、事前に管轄する運輸支局へ確認しておくと安心です。
運輸支局へ貨物軽自動車運送事業の届出をする
準備が整ったら、営業所の所在地を管轄する運輸支局へ貨物軽自動車運送事業の経営届出を行います。
新たに軽貨物事業を始める際は、主に次のような書類を準備します。
貨物軽自動車運送事業経営届出書
運賃料金設定届出書
運賃料金表
事業用自動車等連絡書
車検証など車両に関する書類
必要書類や様式については、国土交通省や各地方運輸局で確認できます。
書類の記入方法まで詳しく確認したい方は、こちらの記事も参考にしてください。
関連記事:黒ナンバーの書類の書き方を解説!必要な手続きも紹介
軽自動車検査協会で黒ナンバーを取得する
運輸支局で手続きを行った後は、軽自動車検査協会で車両を事業用として使用するための手続きを進めます。
軽貨物運送業で使用する事業用軽自動車には、一般に「黒ナンバー」と呼ばれる黒地に黄色文字のナンバープレートが取り付けられます。
事業用として手続きをする際には、運輸支局で交付された「事業用自動車等連絡書」などが必要です。
車両の状態や登録内容によって必要な手続きが異なる場合があるため、事前に軽自動車検査協会や管轄する運輸支局の案内を確認しましょう。
黒ナンバー取得後に住所や氏名、営業所などが変わった場合にも変更手続きが必要になることがあります。
関連記事:黒ナンバー(軽貨物運送業)の各種変更手続きについて解説!
自動車保険を準備する
軽貨物ドライバーとして仕事をするうえで、万が一の事故に備えた自動車保険も欠かせません。
自賠責保険は加入が義務付けられていますが、補償できる範囲には限りがあります。
配送中の対人・対物事故などに備えるためにも、事業用車両に対応した任意保険を検討しましょう。
黒ナンバー向け任意保険について詳しく知りたい方は、こちらの記事で補償内容や選び方を詳しく解説しています。
関連記事:黒ナンバーの任意保険|個人事業主が失敗しない格安プランの選び方
2025年4月から軽貨物ドライバーの安全対策が強化
これから軽貨物運送業を開業する方が特に知っておきたいのが、2025年4月から始まった安全対策の強化です。
以前のように「届出をして黒ナンバーを取得すれば準備完了」というわけではありません。開業後、安全に運行するための管理や記録も必要です。
1人で開業する場合も貨物軽自動車安全管理者が必要
貨物軽自動車運送事業者は、営業所ごとに「貨物軽自動車安全管理者」を選任する必要があります。
これは複数のドライバーを雇用している事業者だけの制度ではありません。
1人で事業を行っている個人事業主も対象です。
安全管理者になるには、原則として国土交通大臣の登録を受けた機関が実施する「貨物軽自動車安全管理者講習」を受講する必要があります。
2025年4月以降に新たに貨物軽自動車運送事業の経営届出をした事業者は、安全管理者を速やかに選任する必要があります。
出典:国土交通省 近畿運輸局「貨物軽自動車運送事業における安全対策の強化について」
業務記録や事故記録なども必要
2025年4月からは、安全管理者の選任だけでなく、軽貨物事業者に求められる安全対策も強化されました。
主なものとして、
業務記録の作成・保存
事故記録の作成・保存
一定の事故が発生した場合の国土交通大臣への報告
対象となる運転者への指導・監督
対象となる運転者の適性診断
貨物軽自動車運転者等台帳の作成
点呼とその記録
などがあります。
1人で開業する場合であっても、自分自身で必要な安全対策を行わなければなりません。
出典:国土交通省「貨物軽自動車運送事業における安全対策を強化するための制度改正について」
個人事業主として開業届を提出する
貨物軽自動車運送事業の手続きとは別に、個人事業主として事業を始めるための税務上の手続きも確認しておきましょう。
代表的なのが「個人事業の開業・廃業等届出書」、いわゆる開業届です。
2026年1月1日以後に開業した場合、開業届の提出期限は開業した年分の所得税の確定申告期限までとなっています。
また、青色申告を利用したい場合には「所得税の青色申告承認申請書」の提出期限が別途定められているため、開業時にあわせて確認しておくとよいでしょう。
出典:国税庁「開業する場合」
軽貨物運送業の開業にはどんな費用がかかる?
軽貨物ドライバーとして独立するために必要な金額は、車両を購入するのか、リースするのか、すでに所有している車両を使用するのかによって大きく変わります。
主に次のような費用を想定しておきましょう。
項目 | 主な費用 |
|---|---|
車両 | 新車・中古車の購入費、リース料など |
車庫 | 月極駐車場などの契約費・賃料 |
保険 | 自賠責保険、任意保険など |
車両維持 | 車検、整備、タイヤ、オイルなど |
燃料 | ガソリン代など |
高速道路 | 配送ルートに応じた通行料金 |
安全管理 | 安全管理者講習、適性診断など |
備品 | 台車、スマートフォン、作業用品など |
開業時に必要な初期費用だけではなく、開業後に毎月発生するランニングコストまで計算しておくことが大切です。
特に車両費や保険料、燃料費は継続的に発生するため、想定する売上から逆算しながら無理のない開業計画を立てましょう。
黒ナンバー取得そのものにかかる費用や、車両を含めた開業費・維持費を詳しく知りたい方はこちらも参考にしてください。
関連記事:黒ナンバー取得の費用はいくら?開業費や維持費について解説!
軽貨物運送業を開業したら仕事の取り方も考えよう
黒ナンバーを取得して開業しても、配送案件がなければ売上にはつながりません。
軽貨物ドライバーが仕事を獲得する方法には、運送会社と業務委託契約を結ぶ、自分で荷主を開拓する、配送プラットフォームを利用するといった方法があります。
特定の取引先だけに頼るのではなく、複数の仕事の取り方を用意しておくことで、自分のスケジュールや希望に合った働き方をしやすくなります。
開業後の収入や仕事の進め方について知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。
関連記事:軽貨物運送業で稼げるドライバーになるには?知っておきたい基礎知識
軽貨物ドライバーとして開業するならピックゴーに登録
私たちピックゴーでは、個人事業主の軽貨物ドライバーに配送パートナーとして登録いただけます。
開業後に仕事を探す方法のひとつとして、ぜひピックゴーを活用してください。
登録無料で配送案件を探せる
ピックゴーの軽貨物パートナー登録は無料です。
スマートフォンに「ピックゴーパートナー」アプリをダウンロードし、パートナー情報や必要書類・写真などを登録します。審査完了後、アプリから配送案件へエントリーできるようになります。
仕事を始めるためには、貨物軽自動車運送事業の届出や黒ナンバー車両の準備、必要な免許・保険など、所定の条件を満たす必要があります。
登録条件や必要書類は変更される可能性があるため、登録時にピックゴー公式サイト・アプリで最新情報をご確認ください。
開業準備が整ったら、ピックゴーにも登録して配送案件をチェックしてみてください。
まとめ|軽貨物運送業の開業は車両・黒ナンバー・安全管理まで準備しよう
個人事業主として軽貨物運送業を始める場合は、車両を準備するだけでなく、運輸支局への経営届出や黒ナンバーの取得、安全管理体制の整備などが必要です。
開業までの流れを整理すると、
軽貨物車両を用意する
営業所・車庫を決める
運輸支局へ経営届出を行う
黒ナンバーを取得する
自動車保険を準備する
貨物軽自動車安全管理者などの安全管理体制を整える
個人事業主として税務上の手続きを行う
配送案件を探す
という流れになります。
特に2025年4月以降は軽貨物事業者に求められる安全対策が強化されています。以前の開業情報だけを参考にせず、国土交通省や管轄する運輸支局の最新情報を確認しながら進めましょう。
開業準備が整ったら、ピックゴーの配送パートナーに登録し、自分に合った配送案件を探してみてください。


