
個人事業主に登録は必要?開業の届け出で得られる3つのメリット
こんにちは。物流に関する知識をまとめたメディア「ピックゴー物流コラム」編集部です。
現在、「下請けとして働いているが、現在の収入に不満を持っている」「副業として、新たな事業をスタートしたい」といった背景から、個人事業主として独立・起業を考えている人もいることでしょう。そして、実際に実行に移す際に気になるのは、「個人事業主として事業を行うには、何か手続きや登録が必要なのだろうか」ということではないでしょうか?
今回は、個人事業主の登録方法とメリットを詳しく解説。さらに、個人事業主に向いている業種についてもご紹介します。
目次[非表示]
- 1.個人事業主の登録の必要性
- 1.1.個人事業主とは?
- 1.2.個人事業主の登録は義務
- 1.3.開業届の提出先
- 1.4.開業届の提出時に必要なもの
- 2.個人事業主として登録する3つのメリット
- 2.1.青色申告できるようになる
- 2.2.赤字の繰り越しが可能になる
- 2.3.屋号付きの銀行口座を作成できる
- 3.個人事業主として独立するドライバーに、軽貨物運送業が選ばれやすい理由
- 3.1.軽貨物運送業は、開業のハードルが低い
- 3.2.軽貨物運送業は、需要が大きい
- 3.3.軽貨物運送業は、ITによる効率化が進んでいる
- 3.4.ピックゴーの特徴とメリット
- 4.収入アップにつながる軽貨物運送業とピックゴー
個人事業主の登録の必要性
個人事業主とは?
株式会社や有限会社などの法人を設立せずに、個人で事業を行う人を個人事業主といいます。家族や従業員を雇って事業を行う場合でも、法人を設立しない場合は個人事業主扱いとなります。
ちなみに「事業」とは、利益を得る目的で、同種の行為を継続的、反復的に行うことを指します。たとえば、副業としてブログでアフィリエイト収入を得ている場合は、たとえ少額でも事業にあたります。一方、フリマアプリを利用して不用品を売る、といった一時的に利益を得る行為は事業にあたりません。
また、個人事業主と同じく、企業と雇用関係を結ばず個人で業務を行う人のことを「フリーランス」といいます。フリーランスは、広義では個人事業主と同じですが、一般的にフリーランスは「働き方」を、個人事業主は「税務上の所得区分」を指します。
個人事業主の登録は義務
個人事業主として事業を行う際は、所得税法第229条で届け出が義務づけられています。開業届の提出を忘れても罰則を受けることはありませんが、原則事業開始から1カ月の提出と定められていますので、できる限り早めに届け出るようにしましょう。
開業届の提出先
開業届は、所轄の税務署に提出します。なお、開業届の正式名称は「個人事業の開業・廃業等届出書」です。必要書類は税務署の窓口で入手、もしくは国税庁のWebサイトからダウンロードして揃えることができます。
事業所住所や屋号、開業日、青色申告希望の有無などの必要事項を書き込み、提出します。郵送も可能です。書類の書き方がわからない場合は、税務署の職員に聞いておきましょう。
提出期限は、開業日から1カ月以内。手数料は不要です。
開業届の提出時に必要なもの
マイナンバーを確認できる書類、もしくは本人確認書類が必要になります。開業届にマイナンバーの記入欄がありますので、マイナンバーが記載されていない本人確認書類を使用する際も、マイナンバーカードやマイナンバー通知カードを用意しておくと良いでしょう。また、押印が必要なので、印鑑も忘れずに用意しておきましょう。
個人事業主として登録する3つのメリット
青色申告できるようになる
税金の申告には白色申告と青色申告の2種類があり、節税効果が高いのは青色申告の方です。青色申告には多くのメリットがあります。
まず、最大65万円の特別控除を受けることができます。65万円の控除を受けた場合、所得(収入から経費を引いた額)から65万円を引いた額に課税されるため、節税が可能です。
青色申告を行うには、「青色申告承認申込書」の提出が必要になります。申請書は開業日から2か月以内と決まっていますが、開業届と一緒に所轄の税務署に提出すれば、1度に手続きが済ませることが可能です。
ただし、65万円の控除を受けるには、複式簿記による帳簿の記帳が必要となります。簡易簿記の場合の控除額は10万円となり、記帳の仕方によって控除額に差が出てしまうので注意しましょう。
また、事業主と生計を共にする家族や親族を雇用する場合、彼らに支払った給与を必要経費として計上できます。ただし、開業届と同時に「青色事業専従者給与に関する届出書」を所轄の税務署に提出することが必要です。この届出を提出しない場合は、家族、親族への給与を必要経費にすることはできません。
赤字の繰り越しが可能になる
青色申告をすると、赤字を最長3年間繰り越すことができます。
たとえば、本年度に50万円の赤字が出て、翌年100万円が黒字になった場合、100万円から前年度の赤字分を差し引き、所得を50万円に減らすことができます。
一般的に、開業初年度は設備投資などで、通常時よりも損失額が大きくなる傾向があります。青色申告なら、翌年以降の利益から繰り越した損失を差し引くことができますので、節税につなげることが可能です。
屋号付きの銀行口座を作成できる
個人事業主になった場合、お店や事務所の名前となる「屋号」を設定することができます。屋号付きの銀行口座を開設できるようになるので、事業用の口座と個人用の口座が分けられます。個人とは別のクレジットカードを持つことも可能です。
事業用の口座と個人用の口座を分けていると、お金の管理がしやすくなり、確定申告の作業が楽に行えるようになります。
また、屋号付きの口座があると顧客やクライアントから信頼されやすくなるというメリットがあります。個人名の口座よりも安心感があるためです。
個人事業主には、ご紹介したメリットに加え、組織に縛られることなく自由に事業を運営できるという大きなメリットがあります。反面、「法人よりも社会的信用が低くなりやすく、取引や人材採用時に不利になる」「所得が増えると法人よりも税額が高くなるのに加えて、特定の事業を行い、一定の所得を超えた場合は個人事業税が課される」といったデメリットもあります。メリットとデメリットを理解した上で、個人事業主として起業することをおすすめします。
個人事業主として独立するドライバーに、軽貨物運送業が選ばれやすい理由
軽貨物運送業は、開業のハードルが低い
独立して個人事業主として起業する場合、軽貨物運送業は開業しやすい業界です。
軽貨物運送業の正式名称は、「貨物軽自動車運送事業」。軽貨物運送業は許可制ではなく届出制のため、他業種よりも開業手続きが簡単です。書類に不備がなければ、手続き当日から開業することもできます。
大きなメリットは、初期費用が比較的少なく済むことです。軽自動車1台と車庫を確保できれば申請できます。未経験者でも始められるため、空いた時間の副業として軽貨物運送業を選択する人もいます。
軽貨物運送業は、需要が大きい
現在、宅配の需要が増加し続けています。国土交通省によれば、2018年度の宅配便の取り扱い実績は、43億701万個で過去最高を記録。2015年から4年連続で増加しています。この需要増の背景には、インターネット通販市場の拡大があります。
宅配の案件が急増すると同時に、ドライバー不足も課題となっており、軽貨物運送業の重要性が非常に高まっています。
【出典】国土交通省「平成30年度 宅配便取扱実績について」
https://www.mlit.go.jp/report/press/jidosha04_hh_000195.html
軽貨物運送業は、ITによる効率化が進んでいる
運送業の中でも、軽貨物運送業はIT化による効率化が進み、「配送プラットフォーム」が複数登場しています。配送プラットフォームとは、荷物を送りたい荷主と、荷物を届けたい軽貨物ドライバーを直接結びつけるサービスのことです。
受注・発注をデジタル化することで無駄を省いているため、スピーディーに案件を受けることができるのが特徴です。ドライバーは、空いた時間に自分のライフスタイルに合ったやり方で働くことができます。
いくつかある配送プラットフォームの中でも、おすすめするのは「ピックゴー」です。次にピックゴーの特徴を詳しく見ていきましょう。
ピックゴーの特徴とメリット
規模は日本最大級で、軽貨物の配送パートナーの登録数は全国100,000台以上(バイク・自転車含む)に及びます。
ピックゴーは荷主にとっても、配送パートナーにとっても使いやすいシステムを提供しているため、配送パートナーが仕事を得やすいプラットフォームです。マッチング成功率は最短99.2%という高数値を誇ります。
※記事内の数値はすべて2023年3月時点のものです。
そして、従来の運送業界では入金は数カ月後でしたが、ピックゴーの報酬は即日入金です。
依頼主が直接ドライバーとつながるため、運送会社による中抜きが排除されており、最適な報酬を手にすることができます。
また、ピックゴーの特徴の1つに、荷物の受取人からの評価制度の導入が挙げられます。これまで見えづらかったドライバーの努力が正当に評価されるため、自分のスキル次第で仕事を増やすことができます。評価が高ければ荷主からの指名を受けやすくなり、収入アップを図れるようになるでしょう。
また、軽貨物運送業を開業するには車両が必要になりますが、新しく購入すると初期費用がかさむことから、独立をためらっている方もいるかもしれません。しかし、ピックゴーでは車両を持っていない人のために、お得なリース制度「ピックゴー カーリース」を用意しています。
リース価格は、新車で毎月31,800円(税別)からとリーズナブルです。しかも、開業に必要な黒ナンバーを代理取得してくれるため、自分で面倒な手続きをする必要はありません。
また、ピックゴー以外の他社で受けた配送作業にもリース車両を使用することができるので、仕事の幅を広げることが可能です。
収入アップにつながる軽貨物運送業とピックゴー
個人事業主として起業する際、その業種に仕事はどのくらいあるのかという点を知っておくことは何より大切です。せっかく起業しても、その業界に仕事が少なく競争率が高い場合は、事業を続けていくことが困難になります。
軽貨物運送業の場合は需要が拡大しているため、仕事は豊富です。そして、これからさらなる需要の増加が見込まれています。需要の拡大に反し、ドライバー不足が社会的な課題となっている今、軽貨物運送業の個人事業主として起業することは成功への近道といえるでしょう。
そして「いざ起業」となったら、より円滑に事業を行い、節税をするためにも、個人事業主の登録を忘れずに行ってくださいね。