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在庫日数とは?計算方法とメリットや注意点、活用が求められる業種

こんにちは。物流に関する知識をまとめたメディア「ピックゴー物流コラム」編集部です。


在庫管理の現場では適正在庫の維持が求められます。欠品が生じると販売機会の損失につながり、過剰在庫が発生すると管理コストの増大につながるためです。そこで今回は、適正在庫の維持に役立つ指標である在庫日数についてお伝えします。在庫日数の概要や計算方法、在庫管理に取り入れるメリットや注意点、活用が求められる業種などに触れますので、企業のご担当者様はぜひ参考にご一読ください。


目次[非表示]

  1. 1.在庫日数の基礎知識
    1. 1.1.在庫日数とは?
    2. 1.2.在庫日数とよく似た用語との違い
    3. 1.3.在庫日数の計算方法
  2. 2.在庫日数を管理するメリットと注意点
    1. 2.1.メリット
    2. 2.2.注意点
  3. 3.在庫日数の把握が求められる業態・店舗
    1. 3.1.季節性の高い商品を販売する店舗
    2. 3.2.ECサイト
    3. 3.3.在庫管理のコストが増大しているショップ
  4. 4.在庫日数を把握して在庫管理を効率化しよう


在庫日数の基礎知識

製造業や小売業で耳にする機会の多い在庫日数という言葉。まずは、言葉の意味や類似用語との違い、算出方法など在庫日数の基礎知識をお伝えします。


在庫日数とは?

在庫日数とは保有している在庫が何日で売り切れるか、または何日分の売上に相当するかを示す指標のこと。例えば1日の売上高が30万円で在庫の総額が120万円の場合、在庫日数は4日となります。


在庫日数は、適正在庫を把握するために使用されるのが基本です。在庫日数が長すぎると過剰在庫によってコストが増大し、短すぎると需要変動により欠品が生じて販売機会の損失につながるおそれがあります。商品の需要や売れ行きなどを踏まえて適切な在庫日数を維持することが大切です。


在庫日数とよく似た用語との違い

  • 在庫回転率との違い

在庫回転率とは一定期間内に自社製品の在庫が何回入れ替わったかを示す指標のこと。例えば1カ月で3回在庫が入れ替わっている場合、在庫回転率は「3回/月」となります。在庫回転率の高い商品は、需要が高く売れ行きが良いことを表しています。在庫日数は手元にある在庫を何日で売り切れるかを示すのに対して、在庫回転率は一定期間内に在庫がどの程度売れたのかを表しているのが違いです。


  • 在庫回転日数との違い

在庫回転日数とは商品の仕入れから販売までにかかった日数を表す指標のこと。日数だけでなく年や月、時間単位で求めることも可能です。棚卸資産回転日数とも呼ばれます。在庫日数は適正在庫を把握するために使用されるのに対して、在庫回転日数は在庫管理の効率性を確認するために利用されます。


在庫日数の計算方法

在庫日数の計算式は、「在庫金額÷1日の平均売上高」です。例えば年間売上高が500万円、在庫金額が50万円の場合、在庫日数は「50万円÷(500万円÷365日)≒35.7日」となります。


在庫日数を管理するメリットと注意点



次に在庫日数を管理するメリットと注意点を解説します。在庫日数の管理によって見込めるメリットを生かしつつ、注意点をカバーできると理想的です。


メリット

  • 適切なタイミングで商品を仕入れられる

在庫日数を管理することで「あと何日で商品が売り切れるか」を判断しやすくなるため、適切なタイミングで商品を仕入れられます。「在庫が50個ある」という数量把握では発注のタイミングを見極めるのが難しくなります。また在庫日数が長すぎる場合は仕入れ量を減らし、短すぎる場合は増やすことが可能なため、仕入れ量の調整にも役立つでしょう。


  • 過剰在庫や欠品を防止できる

在庫量を数量ではなく日数で管理することで過不足が判断しやすくなるため、過剰在庫や欠品の防止につながります。適正な在庫数の維持が可能になり、キャッシュフローの改善が見込めるのもメリットです。


  • 売り場の有効活用につながる

在庫日数の把握は、売り場づくりにも役立ちます。在庫日数を管理することで商品が売り切れるタイミングを判断しやすくなるためです。特に季節商品や売れ筋商品を多く販売している店舗で高い効果が期待できるでしょう。


注意点

「在庫日数が短い=よく売れている商品」ではないため、在庫日数の管理だけでは主力商品や売れ筋商品は把握できません。売れ筋商品を見極めるには在庫回転率を確認する必要があります。また在庫日数を短くしようとしすぎると、品切れが生じやすくなる点にも注意が必要です。在庫管理システムを導入し適切な在庫量を維持しましょう。


在庫日数の把握が求められる業態・店舗



最後に、特に在庫日数の管理が求められる業態や店舗の種類をご紹介します。以下の特徴に当てはまる場合は、在庫日数を適切に管理して売り場の活性化につなげましょう。


季節性の高い商品を販売する店舗

在庫日数をもとに商品の発注量を調整すれば仕入れた商品をシーズン内に売り切りやすくなるため、季節商品を販売する店舗では在庫日数の管理が重要です。具体的にはアパレルショップや冷暖房器具を販売する家電量販店などが該当します。セール販売や値下げ販売を行う必要がなくなり、売上の最大化にもつながります。


ECサイト

ECサイトは取り扱う商品数が多い傾向にあるため、在庫日数を管理することで商品ごとの適正在庫を把握しやすくなります。商品によって売れ行きにばらつきがある場合でも安心です。


在庫管理のコストが増大しているショップ

仕入れから販売までの期間が長期化しており、在庫管理のコストが増大しているショップも在庫日数の管理が推奨されます。在庫日数を把握することでリードタイムの短縮や過剰在庫の防止につながり、在庫管理にかかるコストを削減できるためです。


在庫日数を把握して在庫管理を効率化しよう



今回は、在庫日数の計算方法や在庫管理に取り入れるメリット・注意点、把握が推奨される業種などを解説しました。消費者ニーズの多様化に対応するために取り扱う商品数を増やしている店舗も多く、在庫管理が煩雑化しています。在庫日数の管理によって商品が売り切れるタイミングを予測し、常に適正な在庫量を維持できるように工夫するのが理想です。


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