宅配クライシスの原因と対策|拡大し続けるEC市場にどう対処する?

こんにちは。物流に関する知識をまとめたメディア「ピックゴー物流コラム」編集部です。


近年、ネット通販の拡大により、宅配の取扱個数が急増しています。しかし、宅配業界では拡大する需要に対して配達員の人手不足が続いており、このままいくと増大するニーズに対応できなくなるといわれています。この深刻な危機を指す新しい言葉が、「宅配クライシス」。宅配クライシスが問題視される今、これからの宅配会社は、社会のニーズにどのように対処していけばよいのでしょうか?宅配クライシスの原因を考えながら、最善の対処方法を解説します。

 

宅配クライシスとは?

宅配クライシスの意味

宅配クライシスとは、市場規模とニーズの拡大により、宅配サービスの体制が崩壊しかける状態のことです。宅配クライシスが進行すると、運送会社の業務過多と労働者不足がさらに深刻化することになります。
ちなみに、国土交通省の調べによると、平成30年度の宅配便取り扱い実績は43億701万個。前年度に比較すると、1.3%増加しています。
なぜこれほど宅配の取扱量が増えているのか、その背景に何があるのか、その原因を見ていきましょう。


【出典】「平成30年度 宅配便取扱実績について」(国土交通省)
https://www.mlit.go.jp/report/press/content/001310398.pdf

宅配クライシスの原因

  • EC市場の拡大

ECとは「Electric commerce」の略称で、電子商取引のことです。「Eコマース」とも呼ばれます。電子商取引とは、オンライン上での取引を通して商品を販売するサービスのことです。代表的なEC企業には、Amazonや楽天、Alibabaなどが挙げられます。
現在、こういったEC企業の台頭によりECの利用者が増え、宅配サービスの需要が拡大し続けています。

  • 送料無料による宅配コストの増加

EC企業によっては、送料無料で配送されるケースもあります。送料が無料になると、運送会社の売上の縮小につながってしまいます。
宅配コストを抑えるために、2017年以降、複数の大手運送会社が送料の値上げを行っています。

  • 再配達による宅配業務の圧迫

宅配クライシスの原因は、宅配の取扱個数の増加だけではありません。送り先への再配達も、宅配業務を圧迫する大きな原因です。
受取人が不在のために発生する再配達は、ただでさえ人手不足で忙しいドライバーの負担をさらに増やすことになります。国土交通省の発表によると、平成31年の再配達率は16.0%。都市部を中心に増加傾向にあると報告されています。
再配達が減れば、ドライバーはその分の労働力を新規の配達に回すことが可能です。


【出典】「宅配便再配達率は16.0%」(国土交通省)
https://www.mlit.go.jp/report/press/re_delivery_1904.html

  • ドライバー不足

運送会社の人手不足が続いていることから、宅配ドライバーの必要な人員数を確保できていないことも宅配クライシスの大きな要因です。宅配ドライバーは「業務の負担が多く激務」という印象が強いため、志望者が少ないといわれています。

 

宅配クライシスの解決策

宅配料金の値上げ

宅配クライシスの解決策の1つに挙げられているのが、宅配サービスの基本料金の値上げです。運賃を値上げすることで給与の向上や、採用費の確保が可能になります。それによって労働環境が改善され、人材の定着につながります。
ドライバーの確保につながる基本料金の値上げは、宅配クライシスを乗り越えるための重要な施策です。

 

再配達の削減

宅配クライシスを軽減するには、再配達の削減も必要です。そのための主な解決策として挙げられているのが、時間帯指定サービスの活用と宅配ボックスの設置です。受取人が受取り時間を指定すれば、再配達は不要になります。また、宅配ボックスが設置されていれば、受取人が不在でも荷物をボックスに入れるだけで配送完了です。

加えて、玄関前や車庫など、自宅近辺の指定された場所に荷物を置く「置き配」や、コンビニや駅の宅配ロッカーなど自宅以外の場所での受け取りも再配達削減につながります。
また、住人が不在でも遠隔で自宅の鍵の開閉ができるサービスを提供する企業も誕生しています。

 

宅配方法の改革

宅配クライシスという社会的な課題を解決するには、宅配方法の仕組みを変える必要もあります。宅配業務を他の企業に委託したり、フリーランスのドライバーに直接依頼したりするなど、宅配手段を拡大することが大きな解決策につながります。
たとえば、大手運送会社が委託配送をするのも良い方法です。また、ギグワーカーを活用するのも良いでしょう。ギグワーカーとは、インターネット上のサービスを利用して単発の仕事を請け負う労働者のことで、多くはフリーランスや個人事業主です。

また、荷主とドライバーをマッチングさせる配送マッチングサービスを利用するという方法もあります。配送マッチングサービスは、宅配クライシスの解決に役立つ利便性の高いサービスです。中でもおすすめの配送プラットフォーム「ピックゴー」について、次に詳しくご紹介します。

 

荷主とドライバーをマッチングする「ピックゴー」とは?

ピックゴーとは?

ピックゴーは荷物を送りたい荷主と、すぐに配送対応できる軽貨物ドライバー(配送パートナー)を結びつける、配送プラットフォームです。
オンライン上で対応可能な配送パートナーを検索し、配送を依頼することができます。


ピックゴーの使い方はとても簡単です。まずピックゴーのアプリに配送元と配送先の住所を記入し、配送パートナーを選定するだけで、ただちに集荷してもらえます。
これまでのように何件も電話をかけてドライバーを探し、発注する必要はありません。

ピックゴーでは配送パートナーに対する評価制度を取り入れているため、評価を元に配送パートナーを選定することができます。また、配送パートナーの現在地や到着時間なども選定の判断材料になります。

荷物の受け渡し後は、配送パートナーの現在地、送り先への到着時間などをオンライン上で確認できるため、配送先から到着時間を聞かれた際、すぐに答えることが可能です。

またピックゴーは24時間対応で、全国どこからでも配送できます。急な配送依頼があったときや空車が見つからないときに役立つ、便利なマッチングサービスです。

 

ピックゴーの特徴

  • ドライバー登録者数は業界No.1

ピックゴーに登録する軽貨物(バイク・自転車含む)の配送パートナーは、全国合わせて50,000台以上で、業界最大級の規模を誇ります。
ピックゴーでは、登録ドライバー1人ひとりの評価が記録されており、配送品質が常に可視化できるようになっています。そのため、荷主は評価や顔写真を確認してドライバーを選択することができます。
また、ピックゴーは登録ドライバーが多いため、荷主がドライバーを確保するまでの時間は最短56秒と、業界最速です。しかも、荷主とドライバーの成約率は99.2%という高い数値を実現しています。

※記事内の数値はすべて2023年3月時点のものです。

 
  • 航空便と連携し、スピーディな長距離配送を実現

ピックゴーはANAグループの貨物航空会社ANA CargoおよびJALと提携しています。これまで空路を利用する場合、荷主は陸路と空路の両方の配送依頼を行う必要がありました。しかし、航空便と連携するピックゴーを使えば、配送依頼をたった1回で済ませることができます。
しかも、配送料金は1万750円から。長距離の場所へ発送する場合、陸送よりも低価格で発送できます。

 
  • 24時間365日対応のカスタマーサポート

24時間対応の専用コールセンターが設けられています。緊急時やトラブルが発生した際、365日いつでも問い合わせることができます。

 

宅配クライシスを防ぐにはアナログからデジタルの管理体制へ


かつて宅配は、個人から個人へ送るC to Cサービスが主流でした。しかし、現在はEC企業の進出により、企業から個人へ配送するB to Cサービスが主流になっています。その主な要因となったのが、EC企業とネットショッピングの消費者の増加です。今回説明したように、増加する取扱量に反比例してドライバー不足が続くと、宅配クライシスが発生してします。

 
配送の遅れ、配送員の長時間労働、配送会社のアナログ体制による膨大な業務量など、さまざまな課題に直面する物流業界。需要と供給のバランスが崩れている今、物流業界は実務の仕組みを変革する必要性に迫られています。業務の負担を軽減し、効率化するには、アナログで対応してきた煩雑な事務処理や管理体制をデジタル化することが必要です。

そこで役立つのが、今回ご紹介したピックゴーのような配送プラットフォームです。ピックゴーを利用すれば、たった1分で配送を完了することができます。ドライバーを探すために電話をかけ続けることも、配車表、手配書、伝票などを作成する必要もありません。

今後も宅配業界の業績はEC企業の増加とともに伸びていくことでしょう。

 

配送業務の負担を軽減しながら社会のニーズに対応するために、ぜひピックゴーのような配送プラットフォームの利用をご検討ください。

キーワード検索

人気記事ランキング

タグ一覧